メッセージ
2020年8月9日 マルコによる福音書9章2節~13節 説教:「すばらしいこと」 望月智牧師
(中心聖句)4~6節 エリヤがモーセと共に現れて、イエスと語り合っていた。ペトロが口をはさんでイエスに言った。「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロは、どう言えばよいのか、分からなかった。弟子たちは非常に恐れていたのである。
主イエスは弟子のペトロ、ヤコブ、ヨハネだけを連れて、高い山に登りました(2節)。そこで、主イエスの服が真っ白に輝き(3節)、旧約聖書の預言者エリヤと出エジプトの指導者モーセが現れたのでした(4節)。この不思議な出来事をどう理解すれば良いのでしょうか?
これは、“祈りの場”であると言うことができます。私たちは、主イエスやエリヤやモーセに直接出会うことはできませんが、聖書を読み、共に礼拝を守り、祈る時に聖書の登場人物と生き生きと出会うことができます。
弟子の代表ペトロは、この素晴らしい出会いを記念して「仮小屋」を建てましょうと言いました。おそらく、主イエスはそれを許さなかったことでしょう。ペトロが行おうとしたことは、神との生き生きとした出会いを“記念碑”に変えてしまうことでした。
不思議な体験をした弟子たちが、いつまでも山に留まっているわけにはいきません。山を下りると、汚(けが)れた霊に取りつかれて苦しむ人が待っていました(14節以下)。日常生活を離れて、神の御言葉に聞き、再び日常生活に戻ることが示されています。
私たちは、日々の糧(かて)である食事によって生かされています。それだけではなくて、聖書の御言葉の糧(かて)によって養われる必要があります。日々、新たな御言葉で新たにされましょう。
コロナと共にある時代は、もうしばらく続きそうです。日常生活に追われるだけでなく、静かに振り返る時間の重要性を本日の聖書は教えています。