メッセージ

2020年10月11日 聖書 申命記8:2~10 メッセージ「人はパンのみにて生くるにあらず」望月智牧師

(中心聖句)3節後半
人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きる

 イスラエルの民はエジプトの奴隷状態から、モーセを先頭に脱出することができました。しかし、すぐに約束の地に入ることはできず、荒れ野を40年間も旅することになりした。本日の聖書は、モーセが“約束の地”を前に語った告別説教です。

 荒れ野の40年とは「主はあなたを苦しめて試し」(2節)とあるように、神によって与えられた試練の道でした。「主はあなたを苦しめ、飢えさせ、あなたも先祖も味わったことのないマナを食べさせられた」(3節)とあるように、神はただ苦しみを与えるばかりでなく、「マナ」と呼ばれる不思議な食べ物も与えたのでした。

 「人はパンだけで生きるのではなく」(3節)とは、人にパン=食べ物は必要である。しかし、ただ食べ物だけでは生きられないということです。主の口から出るすべての言葉=神の言葉によって、私たちの霊の養いが必要ということを教えています。
 つまり、“パン”も必要で“み言葉”も必要ということです。私たちの身体を霊と肉、聖と俗に分けることはできません。バランスのとれた成長が必要なのです。

 「あなたは、人が自分の子を訓練するように、あなたの神、主があなたを訓練されることを心に留めなさい」(5節)とあるように、荒れ野の40年とは雑多な集団が“神の民”へと訓練される試練の期間でした。

 主イエスは悪魔の誘惑を受けた時、『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある。」(マタイ4:4)と本日の聖書を引用して、その誘惑を退けています。

 かつてイスラエルの民が荒れ野を40年旅したように、また主イエスも荒れ野で40日試練を受けたように、聖書には様々な苦しみが描かれています。現在の私たちは、コロナウイルスに苦しめられています。困難の中にあっても、神の守りを信じて歩みましょう。